COMMENT
赤・黒果実が混然となって核を成している。プラムの中央だけをくりぬいた様な黒果実のグラデーション。仄かに重なる全房由来のアニス風味が追いかける。
タンニンとても細かく球体化した果実の塊と同調して広がる。フィサンのエレガンスを意図的に描いてきたベルトーですが2018年は伸びやかさ、力強さもあり、ジュヴレ・シャンベルタンらしさもありながら隣のアペラシオン名義に頼らないフィサンの個性に魅了される。例年と比べても球体感があり大きい、そしてその大きさを押し付けてこないすこし意図的に抜けを見せるような余韻。構成する粒子の密度と奥行きがあり、明らかに熟成能力を持ちながらも現時点で美味しいバランスを難解さなくいとも簡単に決めているから評論家の評価には載りにくいのだろうが、太陽のミレジムの美点が感じられるワイン。もっと評価されても良い。
(2020年12月 村岡)
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